私たちのめざす看護

私たちの看護

2022.06.01

患者さんに寄り添う看護

B3東病棟は、腎臓内科・腎臓外科、乳腺科、皮膚科の混合病棟です。とくに当院の腎臓内科・腎臓外科は、血液透析・腹膜透析、腎移植の全てに対応しており、入院目的もさまざまです。その中で私たちは、退院後の生活を踏まえた上でそれぞれの患者に必要なケアや介入は何かを考えながら看護を実践しています。

現在入院されている患者の中には、糖尿病や心不全などの基礎疾患を持っている方も多く、今回紹介するAさんも既往に心臓カテーテル術を行ったことがある方でした。

Aさんは血液透析導入目的で入院されましたが、入院中に心機能の低下と呼吸状態の悪化を認めたため人工呼吸器を使用することになりました。その後も呼吸状態が安定せず気管切開を行い呼吸器管理が必要となったAさんでしたが、リハビリに対する意欲がとても高い方でした。Aさんは私達に、入院前は旅行先でゴルフをしていたこと、また旅行に行きたいことを話してくれました。私達は医師や理学療法士とカンファレンスを行い、車椅子への移乗や立位の練習など病棟でできるリハビリを始めました。また、Aさんは退院後も血液透析を継続していくため、血液浄化療法室のスタッフと連携し、体重管理や食事指導などを行いました。Aさんは、リハビリを続けた結果、人工呼吸器を離脱し、気切孔も閉じることができ、声をしっかり出せるようになりました。そして、歩行は見守る程度まで回復しました。

その後Aさんは自宅退院となり、退院時に「ありがとう。ここまでこれてみなさんのおかげです。また顔を見せに来ます。」と笑顔で話してくれました。Aさんの状態が徐々に良くなっていることを傍で感じられ、私達はとても嬉しかったです。

B3東病棟はスタッフのチームワークが良く、どの患者さんも安心して退院できることを目標とし、丁寧に寄り添うことを大切にしています。これからもスタッフが1つのチームとなり、医師や理学療法士、血液浄化療法室などの多職種と連携して、患者さんにとってよりよい支援を行えるように関わっていきたいと思います。

                                    B3東病棟 萩原理佳 前川愛梨

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