私たちのめざす看護

私たちの看護

2016.12.26

クリーンルームの患者さん

D3病棟は眼科、血液内科、消化器外科の混合病棟です。私たちの病棟の特徴
(3F 3ナースステーション のひとつに、クリーン・ルームが3室あることがあげられます。化学療法を行っ た後は免疫力が低下するため、患者さんによっては免疫力が回復するまでの約2 ~3週間クリーン・ルームで過ごし、面会制限もあります。回復すると通常の病 室に移りますが、治療が終了するまでの約半年間これを繰り返すことになりま す。入院でストレスがかかるのは当然ですが、さらにストレスが増強することは 容易に想像がつくと思います。
以前40代の男性患者さんが入院されました。その方には小さいお子さんがいました。面会制限のためお子さん に会うことはできず家族が持ってくる写真やビデオを見ながら、私たち看護師に笑顔でお子さんの自慢話をしてい ました。外泊時に弱った自分を見せたくない、と部屋の中で出来るトレーニングを自ら実施していました。トレー ニングで打撲をしたり、貧血で転んでしまったりすると重篤な状態になることもあり得ます。私たち看護師は患者 さんの希望を聞き、検査の値や自覚症状をみながらどのように体力を維持していくのが良いのか一緒に考え、外泊 の日を待ちました。やっとクリーン・ルームを退室し外泊へ行き、お子さんと遊んだこと、会えない間に急に成長 していたことなどを患者さんが嬉しそうに笑顔で話す姿をみて、ご家族の力の大切さをあらためて感じました。 患者さんとご家族が、長い治療を乗り越えられるようサポートをしていきたいと強く感じた出来事でした。

D3病棟 上野 雅恵

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