新人が語る心に残る看護場面

2018.06.30 時間をかけて

入職して数回目の夜勤の時です。術後せん妄が見られていたAさんを受け持った時の話です。夜勤の時は受け持ち人数も多く、術後の患者さんもたくさんいて、私自身が余裕もなく仕事をしていました。
Aさんは拒否することが多く、内服のために訪室しても「いやだ!こんなの飲みたくない!」と、この時も拒否。他の患者さんの所にも行かなければならないし、ナースコールも鳴っている状況で、私は正直『お願い!早く飲んで欲しい』と思ってしまいました。「大切な薬だから。」と伝えても、Aさんは「嫌!」と言うだけでした。
一度退室し、他の業務を終わらせて、時間が出来たので再びAさんの元へ。AさんのベッドサイドでAさんの手を握り、なぜ飲みたくないのか聞くと「こんなに沢山、気持ち悪くなっちゃう。いっぱい色んなことをやれって言われて、もう嫌だ。」と泣きながら答えるAさん。私は「ごめんなさい。そうですよね。でもご家族の方も早くAさんによくなって欲しいと思ってますよ。今は一緒に頑張りましょう。」と伝えると、「分かった。ごめんね、わがまま言って。ありがとうね。」とAさん。その後、時間をかけて少しずつ薬を飲んでくれました。
忙しい中でも、“しっかり患者さんと向き合って得話をする時間が大切なんだ”と学んだ瞬間でした。

バックナンバー

2020.06.05 私たちの声

2020.06.05 指輪

2020.06.05 言葉では伝わらないこと

2020.06.05 五感

2020.06.05 好きなもののために頑張れる

2020.05.22 気分転換

2020.05.22 気づき

2020.05.22 寄り添うことの大切さ

2020.05.22 寄り添うケア

2020.05.22 患者さんを理解する