新人が語る心に残る看護場面

2018.11.06 いつも

OPE室で外回りの業務を初めて1ヶ月ほど過ぎたある日のことです。少しずつ業務の内容も覚え、慣れてきたと感じていました。私はいつものように患者さんを手術室まで案内し、手術室の椅子に座ってもらいました。入り口のドアを閉めるために一瞬、患者さんの傍を離れ、再び戻った時、患者さんはポロポロと涙を流されていました。
その姿を見て、どう声をかければいいのかことばを探しますが見つけられません。安易な言葉を掛けるわけにもいきません。患者さんの感情にどう寄り添えばいいのか、頭の中でいろいろな言葉や方法が浮かんでは消えました。
その術式の手術を担当したのは何度もあり、私は“いつも通り”に患者さんを案内していました。患者さんがどんな決意で手術室まで来て、どんな思いで歩いているのか、それは十人十色だと分かっているつもりでいました。その結果、患者さんの涙にどうしていいのか分からず、戸惑うことになってしまいました。
患者さんにとっては一度きりの手術であり、いつもとはかけ離れた空間に足を踏み入れることになります。そんな患者さんの気持ちにどう寄り添うか、もっと考え向き合っていきたいと思います。
私にとっての“いつも”は決して患者さんにとっての“いつも”ではないのですから。

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2021.07.07 気持ちに寄り添うということ

2021.07.07 観察

2021.07.07 傾聴

2021.07.07 寄り添う看護の大切さ

2021.07.07 看護というもの

2021.06.10 患者さんと向き合う

2021.06.10 家族とともに

2021.06.10 安心する

2021.06.10 何もできなかった

2021.06.10 家族にも寄り添う