新人が語る心に残る看護場面

2018.12.04 うがい

ある日のこと、Aさんの検温のために訪室すると「ねえ、まだご飯食べちゃ駄目なの?お腹すいちゃって。」と訴えてきました。Aさんは消化管の術後で、飲水も始まっていませんでした。色々説明しますが「そう、お水も駄目なんだ・・・、喉もカラカラ」と言い悲しそうなAさん。入職して間もない未熟な私でしたが、何か出来ないかと思いリーダーさんに相談しました。「そうね・・・、じゃああなたは喉が渇いたと思ったときに、水を飲まないで口を湿らせようと思ったらどうする?」と先輩に聞かれました。私は少し考え「えっと・・・、うがいをしてそのまま吐き出せばいいと思います。」と答えました。「しっかりAさんに説明して、やってみたらどうかな。」と先輩のアドバイスでAさんに提案し、笑顔で受け入れてくれました。それからはAさんを訪室する度にうがいを準備しました。
その後Aさんは順調に回復して普通に食事が出来るようになりました。ある日、廊下を歩いているAさんにすれ違うと「今日ね、娘がお見舞いに来てくれたの。その時、あなたのことを話したのよ。とっても丁寧に接してくれる看護師さんで、いつもうがいを手伝ってくれたのよって。」と話してくれました。私は嬉しいような、恥ずかしいような、胸がじんわり暖かくなるような気持ちになりました。どんな小さな関わりでも患者さんは覚えていてくれて、丁寧に接すれば応えてくれるのだと実感しました。

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