新人が語る心に残る看護場面

2019.03.27 見守ること

ある朝、「私は動けません。時便で何も出来ないんです。」というAさんを受け持ちました。入院前はADLが自立していたAさんですが、入院後は看護師に頼ってしまう様子でした。私は「少しずつでもいいので、出来るところからやってみましょう。」と声をかけると「何でそんなこと言うの?」と言われました。そう言いながらも見守っていると、ご自身で着替えも出来ており「しっかりと自分で出来ていますよ。すごいです!」と私が伝えると、表情豊かになりました。
それからは、自分で出来そうなことはご自身で行うようになりました。Aさん自身も「そう言ってくれると嬉しい。頑張らないといけないね。」と言い、それまでベッドで臥床がちだった日中も、「車椅子に座ってみようかな」と変化してきました。次第に歩行でトイレにも行けるようになり、自宅退院できました。「見守り」も大切な看護だと思いました。

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