新人が語る心に残る看護場面

2020.04.09 患者さんの思いを読み取る

Aさんは既往に脳梗塞があり、ろれつがうまく回らず、自分の思っていることを伝えることが難しい方でした。ある日、私が初めてAさんを受け持つことになりました。Aさんからナースコールがありベッドサイドへ行くと、私に「あー。うー。」と何かを必死に訴えています。しかしAさんとコミュニケーションをとることが初めてだった私は、Aさんが何を伝えようとしているのかわからず、顔を近づけながら何度も聞き直しました。何度目かで「どけて、うー。」と聞き取ることができました。Aさんの目線をたどると、足元を見ています。私は、足や足元の体位変換の枕を整えてほしいのだと気づきました。そして私がAさんの足元に触れながら「ここですか?」と尋ねると、Aさんは大きくうなづきました。私はAさんの体勢や布団を整え、「いかがですか?」と尋ねると、Aさんの表情が笑顔になり「ありがとう」と私に伝えてくれているのだ、とわかりました。
看護は患者さんとコミュニケーションが大切です。しかし患者さんの中には、自分の思いを訴えることが難しい方もたくさんいます。私はAさんとの関わりを通して、言葉だけでなく患者さんの表情、目線、患者さんに触れることなどから、多くのコミュニケーションができるのだと改めて学びました。そして私自身が、言葉以外からも患者さんの思いを読み取る大切さを実感しました。

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