新人が語る心に残る看護場面
2023.03.08 患者さんに合わせたケアをめざして
私が受け持っていたAさんは退院に向けて階段昇降の練習をリハビリ室だけでなく病棟でもプランを立案して実施していました。安静度が院内フリーの患者さんでも転倒や転落の危険性があるため1人での階段昇降練習はできません。ある日、私は1人で6人部屋の受け持ちをしていました。そのため、他の同室の患者さんの対応に追われていたためAさんにあまり関わることができませんでした。時間をみつけてAさんに声かけをし、15分程度ですが一緒に病棟の階段を使って練習を実施しました。Aさんは、「忙しい時にこんなことに付き合わせてしまってごめんね。一日一回でも一緒に練習してくれるだけでだいぶできるようになったのよ。ありがとうね。」と私に言いました。忙しさを表に出さないようにしていても、行動や言動で患者さんに忙しさが伝わってしまうのだとこの体験で学ぶことができました。まだまだ慣れないことも多く忙しく業務を行っていますが、一人一人の状態に合わせたケアを提供し患者さんが元気に退院していけるようにサポートできるように日々関わっていきたいと思います。