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私たちの看護

2025.02.28

感染管理認定看護師の仕事の魅力

 感染管理認定看護師には主に2種類の働き方があります。一つは病棟等の部署には所属せず、感染管理の専従者として、院内全体の感染管理に関する仕事を行う働き方。もう一つは部署に所属し、所属部署の仕事と感染管理の仕事を兼務する働き方です。どちらの働き方もそれぞれのやりがいと面白みがあるのだと思いますが、私はこれまで10年間、後者の働き方、つまり非専従の感染管理認定看護師として働き、この働き方の魅力を強く感じるようになっています。

元来様々な看護の分野に興味を持っていた私は、就職以来何度も、希望による部署異動をさせてもらい、複数の病棟と集中治療室、救急外来や放射線部等で様々な看護の経験を積み重ねてくることができました。そして、感染症の治療や感染管理に関しても興味を持ち、10年前に感染管理認定看護師の資格取得の機会を得ました。資格取得後も救急外来や病棟、そして現在は手術室に所属し師長として働きながら、院内全体の感染管理の仕事にも従事しています。部署の仕事もあるので、感染管理のために費やせる時間と労力は限定されてしまいますが、パラレルワーカーのように複数の業務を併行して行えるこの働き方は、よく言えばマルチ・ポテンシャライトで、素直に言うと、飽きっぽく様々な事に手は出すが、どれも中途半端になってしまいがちな私の性格には向いているのだと思います。部署に所属するからこそ気づけ、介入できる事も非常に多く、病院の感染管理は、専従と非専従の感染管理認定看護師が共同して行う事で、より質の高いものになる事を日々実感しています。できる事なら、各部署に非専従の感染管理認定看護師を配置できる事が望ましいと考え、感染管理に興味がありそうな後輩のリクルートを続けた結果、今年度後輩が一人、感染管理認定看護師の資格を取得し、感染対策チームの仲間に加わってくれました。チームが強化され、より質の高い感染管理を目指せるようになった事を感染対策チームのメンバー皆で喜んでおります。今後も更なる追加メンバーを募集しながら、よりチームワークを高め、より効果的な働きを目指し取り組みを続けていきたいと考えています。

感染管理に限らず、何かの分野に自信を持って、看護を行えるようになる事は、看護師としての働きの楽しさを増してくれます。当院は学びや経験のためのサポートが充実しているので、今後も様々な分野の若いスペシャリスト達が育成され続け、院内各所で多くのスペシャリストが連携して活躍する活気ある状況が、ますます強化されていく事に期待しています。

 

手術室師長 兼 感染管理認定看護師 波多野 塁

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