私たちのめざす看護

2008.09.04

患者さんが先生に!!

私たちの病棟は、「患者さんも看護師も今を楽しもう!」をモットーにさまざま なことに取り組んでいます。天気がよければお散歩ツアー、退院された患者さん によるピアノコンサート(これは入院中の患者さんのリクエストに応えてくださ ったプレゼントでした)。8月は花火や金魚すくい、スイカ割り、ヨーヨーつり などで童心に帰った夕涼みの会。
そして今日紹介するのは患者さんが私たちの先生になったひとコマです。
Aさんは入院して3ヶ月、まだ退院の予定が見えてこないなか、ベッドにいる時 間が多い毎日。遊歩道への散歩など気分転換は図っていますが、スタッフはもっ とAさんの気持ちが元気になれないかと模索していたある日のことです。Aさん が不要になった布やひもなどを使用して「ぞうり作り」の講師を地域で行っていたことを知ったのです。作品を見 せていただくとカラフルでAさんのセンスの良さが光っています。 さっそくチームでカンファレンスを開き、Aさんに講師となっていただき「ぞうり作り教室」を開くことにしまし た。当日は休みの看護師や患者さんたちなど10名ほどが参加して、Aさんの優しくも厳しい(?)指導を受けなが ら、思い思いの色使いでぞうりを作成しました。この日私たちはAさんを患者さんではなく、教えを請う一人の先 生として向き合い、普段とは違った濃い時間を共有したのでした。

B3東病棟師長御手洗征子