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2014.11.06

透析患者の足を救いたい!!

透析患者の足を救う…??テーマを見てそのように思った方もいるかもしれまをせん。
「透析」と「足」、一見何のつながりもないようですが、実はとても深いつな がりがあるのです。足病変の中には、動脈硬化症が原因で、足の動脈が狭くなっ たり詰まったりして血行が悪くなる「末梢動脈疾患(PAD)」という病気があり ます。この病気は早期に適切な治療を受けないと、どんどん重症化してしまい最 悪の場合、足の切断にまで至ることがあります。
近年の透析患者の特徴として「糖尿病性腎症の増加」「長期透析患者の増加」「高齢化」が挙げられます。いず れもPADを起こしやすいハイリスク群となっています。
「ちょっとの傷が、こんなことになるなんて思わなかった…。」これは下肢潰瘍や、下肢壊疸といった足病変で 入院患者からよく聞かれる言葉です。透析患者の足への関心は低く、同時に足病変への危険意識も低いと言われて います。しかし、早期に適切なフットケアを行うことで足の切断の85%は防ぐことができるといわれています。
そこで、私たち透析センター看護師が取り組んでいるのが「フットケア」です。今年度は、足の観察とスクリー ニングを行い、早期発見、早期治療につなげることを目標としています。また、透析導入患者に対しては、足の大 切さを理解し、関心を持ってもらうために、自分自身で足の観察とケアを継続できることを目指しています。
透析療法は一生続けていかなければならない治療です。そのため透析患者の日常は、生活の場であり治療の場で す。時に私たちは、足の管理の他にも、食事管理、水分管理、体重管理といった患者にとって辛い指導ばかりして いるかもしれませんが、その指導内容も自宅に帰ってから思い出し、役立ててほしいと思います。
透析をしながらでも、精神面、身体面含め「自分の“足”で立っていてほしい」これが私たち透析センター看護師 の願いです。

透析センター 看護師

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