私たちのめざす看護
私たちの看護
2017.09.29
心不全指導
第1外来には、内科系診療科、耳鼻咽喉科など9つの診療科があり、患者さん記録手帳 が病気に関する自己管理をできるように様々なサポートを行っています。
なかで も心不全の患者さんに対する指導は、慢性心不全認定看護師と循環器病棟と外来 が連携して行っています。
心不全で入院した患者さんには、ピンク色の「連携手帳」と青色の「記録手 帳」の2冊の心不全手帳が配られます。外来受診時には、記録手帳を基に、日々 の体重、血圧、脈拍が記録できているか確認するとともに、心不全増悪の徴候を 見逃さないためのチェック項目に変化がないかを確認しています。
心不全での入院を繰り返していたAさんは、ある日手足や顔がむくみ、布団で横になれず、トイレに動くだけで 息が切れるという状況で来院し、集中治療室に緊急入院となりました。その後、一般病棟に移ってから、あらため て心不全手帳をもとに病棟看護師の指導を受け退院しました。しかし、退院2週間後に呼吸困難と浮腫を訴え、再 び緊急入院になり、入院期間は1か月を超えました。
退院後は外来受診時に、Aさんと関わるようにしました。Aさんが退院後の生活で、注意している点や困ってい ることはないか会話を通して状況を把握し、Aさんの日常を支援、承認することに努めました。
Aさんは、退院後心不全手帳を活用し、本人も妻も体重やむくみを気にするようになり、浮腫が軽度出現した際 に予約診察日前に受診することができました。入院を繰り返しているAさんですが、日々心不全手帳に記録をする ことで自己の体調の変化に気づけるようになり、早めに受診することで入院期間が短くなっています。自己の変化 に気づける動機づけとして、我々が介入した効果ではないかと考えています。 一心不全記録手帳を通した関わりが、患者さんへの承認につながり、セルフモニタリングの継続につながることを 願って、心不全指導をおこなっています。
第一外来 浅井まな美
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