私たちのめざす看護
私たちの看護
2018.08.01
救急看護認定看護師としての日々
当院の救命救急センターは3次救急医療施設として、八王子市以外の近隣の地 域である山梨県や神奈川県からも緊急性の高い患者さんの受け入れを行っていま す。陸路での迅速な搬送が困難な場合はヘリコプターでの搬送も受け入れます。 また、DMAT指定病院として医師、看護師を中心としたチームで現場に出動し医 療を行うこともあります。
私は救命救急センターで看護を実践しながら院内の看護師の教育に携わり、救 急看護領域の相談などにも対応しています。
救急看護は救命救急センターで勤務する看護師だけではなく、すべての看護師に必要とされる看護技術です。一 般には救急蘇生処置などを思い浮かべることが多いかもしれませんが、状態悪化や処置に伴う苦痛を最小限にする ケア、適切な観察に基づくアセスメント、危機に直面した患者さんやご家族の心のケア、チーム医療を円滑に進め るためのコミュニケーションなど多岐にわたります。
これらは救急の場に限らず、すべて日常行っている看護が基礎となるものです。緊急時に迅速に対応できること はもちろん必要不可欠ですが、救急看護は日常の看護の延長線上にあることを伝え、日々の看護に活かせる知識や 技術を広めることが私の使命です。
今年度は「急変の予兆に気づき急変を未然に防ぐ」「院内の急変対応能力を向上させる」ことを目標に救急看護 認定看護師と集中ケア認定看護師が協働してプロジェクトに取り組んでいます。院内の急変対応の現状を知り、病 棟のカンファレンスに参加することで現場に則した対策や教育方法を模索しています。また、院内の看護師だけで なくコメディカルスタッフや近隣病院の医療職者を対象としたICLSコース(医療従事者のための蘇生トレーニン グ)を年間8回開催します。
救急医療の現場は緊迫した空間の中で患者さんに寄り添いながら、持てる技術、経験のすべてを駆使して看護を 発揮できるやりがいのある場所です。また、認定看護師として教育を行うということは常に新しい知識を取り入 れ、実践能力を高めるため自分自身をブラッシュアップしていかなければなりません。 忙しくはありますが仲間たちと協力し励まし合いながら充実した毎日です。
救急看護認定看護師 松尾陽子
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