私たちのめざす看護

私たちの看護

2019.11.29

患児・家族が安心して治療を受けることができる環境づくり

A1西病棟は16床の小児科病棟で、小児特有の内科疾患のほか、手術や外科的処置が必要な科の患児の入院も受け入れています。小児科は当院で唯一外来と病棟がワンフロアで連携しており、よりスムーズな診療を行うことができます。そして、外来で担当した看護師が入院中、退院後診察までを通して担当することで、継続した看護を行うことが可能です。

 

外来、病棟共に吸入・吸引、レントゲン、採血等検査や処置を行う場面は多くありますが、なかでも採血は患児の不安や恐怖心、苦痛を伴う処置です。そのため、苦痛が軽減できるように採血前に患児と家族に対し、採血の必要性、検査内容、処置時の家族付き添い、方法(仰臥位、座位,胸合わせ抱っこ)について人形やリーフレットなどのプレパレーションツールを用いて説明をしています。採血方法は患児の発達段階によっても異なりますが、安全・安心に行える体位を第一に考えたうえで家族付き添いや患児自身が頑張れる方法を選択できるようにしています。また2~6歳の患児を対象に、胸合わせ抱っこ採血も行っています。胸合わせ抱っこ採血は抑制を行わず、保護者と密着することで子どもに安心感を与えることができます。また苦痛や恐怖心を軽減できるように合わせてディストラクションも実施しており、家族に抱っこをしてもらいながら、おもちゃなどのディストラクションツールに集中している間に採血が終了することができます。

また、術前のプレパレーションも行っています。どのような手術を行うのか、どのような部屋でどんな人が何を行うのか、患児にも分かるように紙芝居やお人形を用いて説明をしています。プレパレーションを行うことで子どもたちの「自分なりに頑張ろう」とする心の準備と「自分なりに頑張った」という自己肯定感を持てるように手助けすることを心がけています。

 

子どもは治療や検査・処置について知る権利を持っており、苦痛を伴う処置や治療の場面では大人が考える以上に自尊心を傷つけられてしまうことがあります。病院で体験したことによって健やかな心の成長に影響がでないように援助することが私たち医療者に求められていると考え、医師も看護師も共に協力し合いながら日々笑顔で患児と関わっています。

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