私たちのめざす看護

2021.10.05

安心して入院を迎えていただくための支援

当院では2019年4月に入院支援室が開設され、入院前から退院後まで一貫した支援を行えるようになりました。現在入院支援室では、全身麻酔で手術を受ける患者さんを対象に支援を行っています。

入院支援室に来室した患者さんには、まず手術までの流れがイメージしやすいように術前オリエンテーションのDVDを視聴して頂きます。その後、入院支援室看護師が直接、手術に必要な持ち物、術前呼吸訓練の目的と練習方法の説明、術前口腔ケア受診予約、麻酔科術前評価外来予約の予約調整などを行います。また、薬剤師が患者さんと面談し、内服状況の確認や医師からの中止指示薬の説明を行っています。

先日80代男性のAさんが、入院支援室へ来室されました。「手術は先生に任せているけど入院は初めてだから色々不安だよ。だけどこんなに説明してもらえてよかった。よろしくお願いします。わからなかったらまた寄るよ」と話し帰宅されました。

また7０代の女性Bさんは、「入院や手術も心配だけど入院中、家族のことも心配なの。でも入院中のイメージができたから少しずつ入院までに準備していくわ」と話してくださいました。

来室される患者さんの年齢は10代から90代と幅広く、患者さん一人一人を取り巻く環境は異なります。漠然とした不安から、入院生活への不安、手術への不安、入院中の家族に対する不安、退院後の不安、経済的な不安など様々です。患者さんの抱えている状況を把握し、退院支援看護師、病棟、外来、医師以外にも薬剤師、栄養士、ソーシャルワーカーなどと情報共有し、患者さんが安心・安全に治療を受けられるように多職種との連携を図っています。

 

入院支援室　田代　由美