私たちのめざす看護

2021.11.04

急性・重症患者看護専門看護師の活動

専門看護師（Certified Nurse Specialist）は、ある特定の専門分野において卓越した看護実践能力を有するものとして日本看護協会から認定された看護師です。急性・重症患者看護専門看護師は緊急度や重症度の高い患者に対して集中的な看護を提供し、患者本人とその家族の支援、医療スタッフ間の調整などを行い最善の医療が提供されるよう支援することとされています（日本看護協会ホームページより）。

現在2人で活動していますが、普段はそれぞれの所属部署で看護スタッフとして勤務を行っています。身体に負担のかかる大きな手術を受ける患者さんや救急車で搬送され治療が必要となった患者さんが安心して入院生活を送れるよう、他の職種のスタッフとも協力して看護ケアを提供しています。2020年から開始したCOVID-19重症患者の受け入れに際しては、体外式膜型人工肺（ECMO）や腹臥位療法などのマニュアル整備及びスタッフの指導を医師と協働して実施しています。重症患者さんのケアには細心の注意を払わなければならず緊張感もありますが、人工呼吸器やECMOを離脱し回復していく患者さんや、リハビリを頑張る患者さんをそばで支え元気になっていく姿を見られることにやりがいを感じています。

また、集中ケア認定看護師や救急看護認定看護師とともに院内の急性期看護の質向上を目指した活動も行っています。そのひとつとして、急変対応症例の振り返りを部署のスタッフとともに行い、どのように対応したのか、困ったことは何かなどを共有し院内全体にフィードバックすることで、院内の急変対応能力向上に努めています。さらにフィジカルアセスメントや異常の早期発見に重点を置いた教育活動を行い、急変を未然に防ぐための活動も行っています。

小河原沙織