私たちのめざす看護
私たちの看護
2022.03.25
集中ケア認定看護師としての活動
私は救命2病棟で、集中ケア認定看護師として勤務をしています。救命2病棟は、主に3次救急で搬送される重度外傷、脳卒中、心筋梗塞、熱傷などの生命の危機に瀕している状態の患者さんが入室しています。また2020年からはCOVID-19重症患者の受け入れも開始しており、体外式膜型人工肺(ECMO)や腹臥位療法などの管理も行っています。
救命2病棟での看護教育は、院内クリニカルラダーとは別に救命オリジナルラダーも導入しています。これは自己キャリアを向上させるものであり、救命分野に特化して作成されています。救命は、緊急度や重症度の高いあらゆる領域の疾患に対応しなくてはならないため、継続して自己学習する事が不可欠です。ラダーには、新人からスペシャリストまでレベル分けされ、必要な能力や学ぶべき疾患が記載されており、個人の目標やペースに合わせて段階的に取り組んでいます。新人や他部署からの異動者に対しては、プリセプターシップを導入しており学習面だけではなく、精神的にも支えられる指導体制を作っています。さらには、認定看護師や専門看護師、救命経験10年以上のスペシャリストによる学習会も企画されており、教育環境が充実しています。
院内には現在3名の集中ケア認定看護師がいます。それぞれ部署は違いますが、各病棟での急性期看護、フィジカルアセスメント能力の向上に努めています。また3人で月に2回集まり、一般病棟で人工呼吸器を使用している患者さんを訪室しています。療養環境の確認や人工呼吸器管理が安全に管理されているか、病棟スタッフが抱いている疑問点などはないかなどを確認し、患者さん・スタッフが安心できるように活動しています。活動を積み重ねることで、気管チューブのトラブルが年々減少し、一般病棟での人工呼吸器離脱症例も増えてきています。その他にも、救急看護認定看護師、急性・重症患者看護専門看護師と連携し、院内勉強会を開催したり、全ての病棟における予期せぬ急変症例に対して「急変振り返りカンファレンス」を実施し、急変を未然に防ぐための活動も行っています。
岩田紀子
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