私たちのめざす看護
私たちの看護
2024.04.05
糖尿病認定看護師として
現在私は消化器内科・臨床腫瘍科の病棟で師長として勤務しています。週に1日看護部から活動日を頂き看護外来を行っています。
病棟管理者として入院している患者さんと接することや一緒に働くスタッフとの毎日も私にとってかけがえのないものですが週に1回の外来はやはり特別な思いがあります。
管理者は、患者さんとの直接なケアは少なくなってしまいますが看護外来は自分が実践者として患者さんと接することができます。やはり看護実践って楽しいと思います。60代のA氏はすでに糖尿病歴が30年以上となります。糖尿病足潰瘍の既往があり蜂窩織炎で入院した経験もあります。転居によりA氏は3か月ごとに当院のフットケア外来に通院するようになりました。足底をみると必ず同じ場所に立派な胼胝が出来ます。そこが固くなりひび割れを起こすこともありました。整形外科の医師と相談しインソールを作成することにしました。フットケア外来の受診間隔を2ヶ月毎とし、自己管理できるよう靴下の選び方、靴の脱ぎ方、履き方、歩き方を一つずつ説明し受診の際に確認しました。A氏は糖尿病患者の足病変の怖さを知っているので2度と辛い思いはしたくないと話し、最初に受診した時から5年経過した現在もとても熱心に足のケアを行っており再発もありません。
フットケア外来は30分間静かな環境で患者さん2人と過ごします。A氏はこの時間も有効活用したいと考え、普段の疑問を全て解決したいとおっしゃっています。
糖尿病外来の1週間前に採血を行い、フットケア外来を受診します。私も自己血糖測定ノートを見せていただき、「この日は高かったけど原因は何かありますか」と振り返りを一緒に行います。そしてA氏に今回のHbA1cを予想してもらいます。
A氏はその値もほぼ当たります。腎機能も長年横ばいの状況です。フットケアは「足」だけではなく糖尿病と共に生活する患者を支えることに意味があります。患者さんと同じ目標に向かい看護実践できる時間を設けて頂いていることが私の大きなやりがいの一つになっています。微力ながら患者さんが何でも気軽に話すことができる、相談できる、信頼してもらえる看護師となれるよう努力していきたいと思います。
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