新人が語る心に残る看護場面
2018.09.03 大きな励み
入職して3ヶ月頃に出会ったAさん。その頃の私は緊張で表情も硬く、業務をこなすことで精一杯でした。それがAさんに伝わってしまい、Aさんを怒らせてしまったりコミュニケーションを上手に図ることが出来ませんでした。自分の考えていた看護師像にはほど遠く、落ち込む日が続きました。
しばらくしてAさんの受け持ちをした朝、挨拶に行くと「あ~。○○さん(私)で良かった。」とおっしゃいました。ふと振り返ってみると、少しではありますが、業務にも慣れて患者さんの訴えを傾聴する時間が増えてきたのではないかと思います。また、数日後Aさんのご家族から「本当に毎日一生懸命してくれてありがとう。あなたの笑顔で元気をもらえます。」と言葉をかけられました。意識していませんでしたが、自然に笑顔でいる自分に気づきました。
Aさんに限らず、入院されている患者さんは、入院によって自分の思うようにならないことへの苛立ちや不安があると思います。その中でも、日々の関わりの中で笑顔を見せて頂くことが多くなったり、「ありがとう」の言葉をかけて頂けるようになったことは自分にとって大きな励みになりました。Aさんは退院されましたが、Aさんとの出会いで気づけたことや感じたことを忘れずにしたいと思います。