新人が語る心に残る看護場面
2018.11.06 ありがとう
入職して約半年が過ぎ、いろんな体験をさせて頂き、多くの患者さんと関わらせて頂きました。正直、半年間、自分が何か看護師らしいことが出来たと思えることは少なかったのですが、その中で嬉しかったこともいくつかありました。
それが患者さんに何かしたとき「ありがとう」と言ってもらえることでした。普通のことかもしれませんが、私が所属するICUでは意識のない患者さんや人工呼吸器を装着している患者さんも多く、患者さんの意図や思いを上手くくみ取れないこともあります。私が洗髪や足浴・手浴といったケアをしても、患者さんがどう思っているか分からないこともあります。
本当に患者さんのためになっているのかなと不安に思っていたときに、ある患者さんに髪を洗ってほしいと頼まれ、洗髪をしました。その患者さんは気管切開で人工呼吸器を装着していたので、終わった後に口パクで“ありがとう”と笑顔で言われました。入職して初めて患者さんの嬉しそうな表情を見て、ICUではコミュニケーションをとることも難しいですが、方法を考えて、患者さんが