新人が語る心に残る看護場面
2019.09.19 痛みを取ること
眼科手術を受けるAさんは、前回も同じ手術を受けており着替えの介助やトイレまでの付きそいが必要な患者さんでした。
手術から戻ってきたとき、手術担当の看護師から「痛みがあるようで、様子を見てください。」と申し送りがありました。私は「良く見えないし、痛みがあると辛いだろうな」と思い、すぐにAさんのところへ訪室しました。痛みのためか、顔をしかめて辛そうなAさんを見て、私は「痛み止めを使ってみましょうか?」と声をかけました。声を出すのも辛そうなAさんでしたが「はい」とすぐに答えてくれたので、鎮痛薬を飲んでもらいました。
手術後の安静解除の時間も来たので、Aさんのところへ訪室し声をかけると「あのときは本当に痛くて痛くて、もうどうしようと思ったけど、今は全然痛くないよ。本当に良かった、ありがとう。ありがとう。」と私の手を両手で強く握り、3回繰り返しお礼を言ってくれました。私はこの時のAさんの強い力を忘れることが出来ません。痛みを取ることは患者さんにとって大きな喜びであり、とても重要であることに気づかされました。
辛い治療、手術、痛みを抱える患者さんの気持ちすべてを理解することは難しいことですが、痛みが軽減するような看護を私たちが行っていく必要があるのだと感じることが出来ました。