新人が語る心に残る看護場面
2020.04.09 患者さんの立場になって
入職して3か月頃のことです。私が少しずつ業務の流れに慣れてきた頃でした。ある日、私は子宮頸部異形成で入院、手術を行い、明日退院予定のBさんを受け持っていました。診察が終わりBさんの検温をしていた時、Bさんが「本当にありがとうございます。皆さん優しくて。」と涙を浮かべておっしゃいました。私は謙遜の言葉を返したところ、Bさんが入院までの経緯を話してくださいました。Bさんは「他の病院で頸部異形成が珍しいからと写真を撮られたり、学生の勉強に使用されたりと屈辱的な思いをしてトラウマだった。」とおっしゃいました。その話を伺い、私は自分のしていた看護を考えました。患者さんは診察の際、ただでさえ羞恥心を伴う砕石位になり見られたくない場所を見られるが、最小限の露出に出来ていたのだろうか、声掛けは適切だったのだろうかと振り返りました。
Bさんとの会話から、感謝の言葉を受け取っただけでなく自分の看護を振り返ることができ、改めて「患者さんの立場になって看護を提供する」ということの大切さに気付くことができました。これから先、あらゆる場面で自分が患者さんだったら何が嫌か、どうすれば安楽に過ごせるのかと患者さんの立場に立って看護を考え、そして考えるだけでなく実践していきたいです。