新人が語る心に残る看護場面

2024.11.12 患者さんに寄り添うこと

下肢バイパスをされた方です。離床のためリハビリを日々行っていました。術後であり筋力低下も著名で疼痛も強く、本人からも不安な発言がありました。また、不安から気持ちが落ちていたためか離床意欲が低下している様子もみられました。本人の意欲が上がるように、患者さんの好きなものに目を向けて声をかけるよう意識しました。Aさんは食事や家族との面会の時間を楽しみにしていたため、無理のない範囲から食事をとる際は『車椅子に座って食べましょう』や『家族に車椅子に座ってる姿をみてもらいましょう』といった声掛けを行い、離床を促しました。

また、リハビリの時間を考慮し、少しでも苦痛を減らせるよう痛み止めを使用して疼痛コントロールを行いました。徐々に声をかけなくても「そろそろ食事の時間だわ、座ってみます」「動けるようになってもっと頑張ろうと思えたわ亅という発言が聞かれるようになりました。Aさんは徐々にリハビリの意欲もみられ、本人と痛み止めのタイミングや離床の方法、時間を話し合いリハビリを進められるようになりました。歩行器を使わずに歩行することができるようになりました。

退院の前日、最後のリハビリの際にAさんが「手術のあと本当に不安だった。でも、あなたがいつも私の気持ちをよく聞いてくれたから頑張れたわ。亅と言って下さいました。Aさんと関わり、今後も患者さんに寄り添った看護を大切にしたいと思いました。

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