新人が語る心に残る看護場面
2026.01.31 患者の声を聴く大切さ
頸椎の手術をされたAさんのことです。Aさんは80歳代と高齢でしたが、手術後も懸命にリハビリを行い、徐々に基本的な日常生活動作は回復していきました。しかし、歩行には少し介助が必要であり、手指のしびれに伴い指先の細かい作業は難しい状態でした。Aさんは自宅退院を希望していましたが、家事ができるようになるまでは少し時間がかかる状況でした。そこで私は旦那さんが面会に来られた時、どの程度まで協力が得られるのかなど情報収集をしました。Aさんと旦那さんも話し合い、今の状態で自宅に帰るのは難しいと判断し、Aさんは転院をすることを決めました。
面会終了後、Aさんの部屋に訪室すると涙を流されていたので、声をかけると「本当は家に帰りたいけど、今のままじゃ帰れないのも分かっている。」とのことでした。私はAさんの気持ちを傾聴しました。すると最後に「ありがとう。あなたに話せてすっきりしたわ。あっちの病院で頑張ってリハビリして、少しでも早く帰れるように頑張らなきゃね。」と手を握りながら話してくれました。
Aさんのように自宅に帰りたい気持ちと、今の状態だと以前の生活ができないという現実の中で葛藤する患者さんや不安を抱えている患者さんはたくさんいます。患者さんの希望を叶えるための情報収集やリハビリも重要です。しかし、それと同じくらい患者さんのとの関わりの中で傾聴することは、とても大切であることだと学びました。日々忙しい業務の中でも患者さんと関わる時間を大切にしたいと思いました。