新人が語る心に残る看護場面
2021.01.26 オムツ
10月の夜勤での出来事です。先輩看護師の受け持ち患者さんでCさんがいました。Cさんの排泄介助を先輩とともに行うことになりました。ポータブルトイレを利用しようとしましたが、Cさんは起き上がる動作でも息切れと動悸でとても苦しそうです。なかなか端座位の姿勢から立ち上がれません。先輩が「無理しなくてもいいんですよ。さしこみ便器にしますか?オムツにしてもいいんですよ。」とCさんに声をかけました。するとCさんは「お嬢さん方の言うことは最もなんだろうけどね、やるせないよ。80のじいが泣いてるんだよ。」と苦しそうにおっしゃいました。何回か立ち上がる挑戦をしますが、やはり難しそうでした。先輩が「今日は無理しないでおきましょう。」と患者さんをなだめたところ、Cさんは「わかったよ。もうオムツにするよ。」とぶっきらぼうに答えました。
私はCさんの身体のことを優先したベストな選択だったと思いますが、私はなんだかやるせない気持ちが残っています。それ以来、排泄の不快感が少しでも減るようにしたいと思って介助にはいるよう心がけています。