新人が語る心に残る看護場面

2026.03.13 患者さんと見た朝日

私は夜勤で膵癌末期の患者さんを受け持ちました。がんによって腹水が溜まっており腹部膨満感や嘔気の症状、下肢の浮腫により1日のほとんど時間をベッド上で過ごし、トイレまで歩くのがやっとの方でした。歩行時はふらつきがあったため、トイレの際は付き添い歩行していました。

患者さんはがんの症状で辛いにも関わらず、私が訪室した際には必ず「ありがとうね。お疲れ様。」と声をかけて下さり、元気づけられていました。

患者さんのお部屋は明るい日差しが入らず、患者さん自身も日中ほとんど横になっていることが多く、患者さんが外の景色を全く見れていないのではと気づきました。

夜勤の朝、廊下に綺麗な朝日が差し込んでいました。ちょうどその時、患者さんがトイレを済ませた後だったので、患者さんにもこの景色を見てもらおうと考えました。そして患者さんに声をかけ一緒に廊下に出て朝日を見ました。すると患者さんが「わぁ綺麗。こんな景色久々に見て元気が出た。忙しいのにありがとね。早く元気になって退院できたらいいなあ。」と言ってくださいました。何気ない関わりから患者さんを少し元気づけることができ、嬉しく思いました。

普段は多重課題の中で時間に追われることが多く、一人一人の患者さんに時間を作って寄り添う看護ができていませんでした。しかし、このような小さな関わりでも患者さんの精神的ケアに繋がることを感じ、今後も担当する患者さんになにかできることはないか日々考えながら関わっていきたいと感じました。

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