私たちのめざす看護

私たちの看護

2015.08.06

安心・安全な看護をめざして

私の所属する外来の化学療法センターでは毎日15名ほどの患者さんが抗がん 剤の治療を受けています。近年、抗がん剤治療における薬剤の開発は日々進歩し ているため、患者さんの治療の内容は多種多様となっています。そして治療によ る副作用も複雑になっているため、その副作用を理解し、患者さんが安全に治療 を終えてご自宅に帰られるように看護しています。また安心して治療を続けてい けるように抗がん剤の副作用を軽減するための指導を行っています。
~入院中からの関わり~ ほとんどの患者さんが治療の導入は入院で行っているため、入院時に化学療法センターの見学とオリエンテーシ ョンを行っています。実際に外来で治療をする前に、化学療法センターを見学してもらい、外来の看護師と顔見知 りになることは、治療当日の緊張を和らげることにつながっているようです。また薬剤ごとの特徴的な副作用とそ の対応方法を患者さんと一緒に確認するようにしていますが、それは副作用を重症化するのを未然に防ぐことにも つながっていると考えます。
~治療当日の関わり? 抗がん剤治療はその効果の反面、副作用が強く出ることが考えられるため、薬剤の投与管理、予防対策管理が重 要になります。外来看護師は患者さんの当日の採血データが安全管理基準内であるかの判断を行っています。医師 だけでなく、看護師が患者の状態をしっかり把握することが外来での治療の安全性を高めていると考えます。 また患者さんの生活背景に合わせたケアができるように、副作用コントロールだけではなくそれが生活にどのよう に影響がでているかを確認するように努めています。
CASE1、Aさん 女性 大腸がん Aさんと初めてお会いしたのは入院中のオリエンテーションの時でした。Aさんは治療の副作用の相談の他に、 母親として家事や子育てを両立したいという考えをお持ちでした。しかし、外来でお会いしたAさんの表情はとて も不安な様子でした。私はAさんに「お疲れじゃないですか?家の事も病院のこともだと休む時間ありますか?」 とお声をかけました。するとAさんは「ありがとう。家にいると子供たちには元気な姿を見てもらいたいし、こう やって病院で看護師さんとお話しできると発散できる。」とおっしゃられました。 患者さんは家や社会での色々な役割を果たしながら、治療を継続するという背景があります。そのため私は患者さ んの背景を理解しつつ、これからも患者さんに寄り添う看護をしていきたいと思います。

第4外来 がん化学療法看護認定看護師 勝山教子

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