新人が語る心に残る看護場面
2023.07.05 今日もあなたにしてもらえてよかった
間質性肺炎にてネイザルハイフローを使用していたAさん。入職して3か月で知識も経験もない状況で、初めて見る器械と呼吸状態が不安定な方を担当し不安でいっぱいでした。
Aさんは私が新人であり緊張していたことを察していたのか、保清をすると苦しいのに「いつもありがとね。今日もあなたにきれいにしてもらえてよかった。」と言ってくださいました。私はその言葉を聞いて、もっと苦しくないように体をきれいにしてあげたいと呼吸方法を学習し、日々の関わりの中に取り入れていきました。そうするとAさん自身も少しずつ呼吸法を実践してくれるようになりました。その後Aさんは気胸を併発してしまい、自宅に帰ることなくお亡くなりになってしまいました。その時には病室が変わり、担当することがなくなっていたため、Aさんと関わることがなかったのですが、緊張していた私にいつも笑顔で声をかけてくれたAさんがいたので、今ではどんな時でも、患者さんが少しでも安楽に過ごせるように工夫しようと心がけることができています。
Aさんを通して、日々の患者さんとの関わりをより大切にし、寄り添った看護をしていけるようにしたいと思っています。