私たちのめざす看護

私たちの看護

2011.10.31

乳がん看護認定看護師です (^o^)/

皆さん、10月は乳がん月間です。自己検診していますか?現在、乳がんは16人に1人の割合で罹患する疾患とな りました。自分の周りに1人居てもおかしくない数字です。しかし、早期発見・治療をすれば治癒率も高いという のも特徴です。
乳がんに罹患する方のほとんどが女性であり、好発年齢である45~55歳は女性として、母親として、妻として、 社会の一員としての役割が大きい時期でもあります。そんな女性の生活を脅かす疾患であるため、患者の家族にも 影響が生じやすくなります。
私は毎週火曜日の午前中に看護外来を担当しています。そこで最近相談を受けた内容が「子供への病気の説明」で した。ある患者さんは手術も終え、放射線治療も完遂し、現在内服治療に移行していました。そんな中、中学生の お子さんにまだ乳がんであることを伝えておらず、どのように話して良いのか迷っているということでした。ま た、もう1人の患者さんは、就学前のお子さんに乳房切除をしたことをどう伝えればよいか困っていました。どう してもお母さんとお風呂に入りたいようですが、なんとかごまかして避けている状態のようでした。その方には、 子供に見せる前に、「手術をして、お母さんのおっぱいはなくなったけどね」と先に伝えて子供の反応を見てみる ことと、「まずは洋服の上から触らせてあげるのも分かりやすいかもしれませんね」とお話してみました。その1 週間後、患者さんにどうだったか確認したところ、「やっぱり見せられなかった…、でも化学療法で脱毛すること は伝えて、ウィッグも一緒に買いにいってきました」と報告がありました。
すべてを一度に伝えることは母親にとっても大変なことだと思います。でも、2例とも母親として少しずつ子供に も解ってもらおうという気持ちが前に出てきていることが伺えました。今は幼少児にも「がん」と言う言葉伝える べきと記されています。子供に隠しておくことは、母親自身にとっても負担となります。また、子供は自分なりの 考えで悩み、心身ともに変化を生じやすくなります。「どうして私には教えてくれなかったんだろう」と将来にわ たり、子供は悩むことにもなるとも言われています。病気を伝えることは子供に負担や不安を与えることだけでは なく、家族の絆を強めるプラスの効果もあるのではないかと思います。
そんなことを考えつつ、日々乳がんと向き合おうとしている患者さんとその家族に寄り添っています。

乳がん看護認定看護師 満松

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